テスラ(Tesla)の稼ぎ方と売上内訳|売上100円で残るのは3.7円・車が73%、蓄電池は粗利の2割【2026年】
売上100円の使いみち
このシリーズ(稼ぎ方で読む米国株)は、大きな会社がどこで売上を上げ、どこにお金を使い、いくら残しているかを、決算の数字だけで説明します。第7回はテスラです。
| 項目 | 売上100円あたり | 金額(直近4四半期) |
|---|---|---|
| 売上 | 100円 | 1,036億ドル |
| 売上原価(車・電池の製造など) | 81円 | 841億ドル |
| 研究開発費 | 7.5円 | 77億ドル |
| 販売費・一般管理費など | 7.1円 | 74億ドル |
| 営業利益(本業のもうけ) | 4.2円 | 44億ドル |
| 税金・その他 | 0.6円 | 6億ドル |
| 純利益(最後に残るお金) | 3.7円 | 38億ドル |
原価が81円と大きく、粗利率は19%です。そこから研究開発(自動運転・ロボットなど)と販売・管理の費用を引くと、本業のもうけは4.2円になります。2026年4〜6月期だけでは、営業利益率は1.4%でした。
売上100円の内訳と5年の推移は、kabu が SEC EDGAR の決算データから計算した値(2026年9月26日時点)。
売上と粗利の内訳:蓄電池は売上の12%で粗利の19%
| 事業 | 売上(直近4四半期) | 売上の割合 | 粗利 | 粗利率 | 粗利の割合 |
|---|---|---|---|---|---|
| 自動車(販売・リース・規制クレジット) | 756億ドル | 73.0% | 141億ドル | 18.7% | 72.2% |
| エネルギー(家庭用・電力網向けの蓄電池、太陽光) | 128億ドル | 12.4% | 38億ドル | 29.4% | 19.3% |
| サービス・その他(充電・保険・中古車・修理など) | 152億ドル | 14.6% | 17億ドル | 10.9% | 8.5% |
| 合計 | 1,036億ドル | 100% | 195億ドル | 18.9% | 100% |
電力網向けの大型蓄電池(Megapack)などのエネルギー事業は、粗利率が約29%と車より高く、売上の8分の1で粗利の約2割を稼いでいます。2026年4〜6月期の蓄電池の導入量は13.5GWh(前年同期比+41%)でした。
自動車の売上には、排出規制を満たせないほかのメーカーに販売する規制クレジットが含まれます。直近4四半期で15億ドルと、営業利益(44億ドル)の3分の1にあたりますが、2026年4〜6月期は1.5億ドルに減っています。
5年の推移:利益率は16.8%から4.2%へ
| 年度 | 売上 | 粗利率 | 営業利益率 | 研究開発費(100円あたり) | 最後に残る(100円あたり) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年 | 815億ドル | 25.6% | 16.8% | 3.8円 | 15円 |
| 2023年 | 968億ドル | 18.2% | 9.2% | 4.1円 | 15円 |
| 2024年 | 977億ドル | 17.9% | 7.3% | 4.6円 | 7.3円 |
| 2025年 | 948億ドル | 18.0% | 4.6% | 6.8円 | 4.0円 |
| 直近4四半期(〜2026年6月) | 1,036億ドル | 18.9% | 4.2% | 7.5円 | 3.7円 |
2022年は粗利率が26%ありましたが、その後の値下げなどで18%前後に下がり、売上も3年ほど横ばいでした。その間に研究開発費は100円あたり3.8円から7.5円に増えています。2023年の純利益が営業利益より大きいのは、税金の一時的な戻り(繰延税金資産の計上)があったためです。
売上100円の内訳と5年の推移は、kabu が SEC EDGAR の決算データから計算した値(2026年9月26日時点)。
増える投資:設備投資が2.4倍に
2026年4〜6月期の設備投資は58億ドルで、前年同期(24億ドル)の2.4倍でした。この期の FCF は −11億ドルです。会社は、モデルS・Xの生産ラインを止めたフリーモント工場で人型ロボット(Optimus)の生産の準備を始め、年内の生産開始を見込んでいると説明しています。ロボタクシーは米国の7都市で運行しています。
手元の現金と短期投資は435億ドル、借金は77億ドルで、財務には余裕があります。ロボットや自動運転はまだ売上の区分として開示されておらず、決算の数字に表れるのはこれからです(ロボット・ヒューマノイド関連株)。
kabu のデータで見るいまの値札
2026年6月末時点で、PER は約409倍、PSR は約15倍です。直近2年の乖離度は +37pt で、売上の伸び(年率+4%)より株価の伸び(年率+41%)がずっと大きい「株価先行」の状態です(株格 SPEL)。株価には、いまの車の事業よりも、自動運転やロボットなどへの期待が多く含まれていると読めます。
次の決算はテスラの決算プレビュー、売上100円の図は銘柄ページへ。