グラフの選び方
同じデータでも、どのグラフで描くかで「見えるもの」が変わります。ここでは投資データでよく使う17種類のグラフを、「どんなデータを見るのに最適か」で整理しました。各グラフには小さな実例と、kabu の実際の画面でどう使っているかのリンクを付けています。データ分析の入り口としてどうぞ。
目的から選ぶ早見表
| 時間による変化・トレンドを見たい | 折れ線 / ローソク足 / レンジ帯 / ドローダウン |
| カテゴリや期間の量を比べたい | 棒 / ダイバージングバー / ウォーターフォール |
| 2つの指標の関係・相関を見たい | 散布図/バブル / 回帰散布図 / 2軸コンボ |
| ばらつき・分布を見たい | ヒストグラム / 箱ひげ図 / レンジ帯 |
| 多くの指標のバランスを一望したい | レーダー / 4象限 |
| 全体の構成・内訳・流れを見たい | ツリーマップ / サンキー / ウォーターフォール / 階層フロー |
折れ線グラフLine
ローソク足Candlestick
最適価格の始値・高値・安値・終値(OHLC)を1本で。値動きの幅(ボラティリティ)や勢いを読む。
注意売上・利益など「1点しかない量」には過剰。長期の大局は折れ線の方が掴みやすい。
棒グラフBar
最適カテゴリや四半期ごとの量の比較。売上・純利益・EPSのように「棒の高さ=金額」で直感的に。
注意系列が多すぎると読めない。連続的な時間変化そのものは折れ線が向く。必ずゼロ起点で。
ダイバージングバーDiverging
2軸コンボDual-axis
最適単位の違う2系列の関係を重ねる。例:株価(線)と売上(棒)=「期待 vs 実態」を1枚で。
注意左右で軸のスケールを操作すると相関を捏造できてしまう。因果の誤認に注意。
散布図・バブルScatter
回帰散布図Regression
最適散布図に回帰直線を引き、「関係から見た理論値」と各点のズレ(割高/割安)を測る。フェアバリュー分析。
注意直線が当てはまる前提が要る。範囲外への外挿は危険。σの意味を理解して使う。
4象限マップQuadrant
最適2軸で4タイプに分類。例:相対強度×勢いでセクターを「主導/改善/減速/劣後」に。RRG(ローテーション)分析。
注意境界付近の点は分類が不安定。軸の定義次第で印象が変わる。
レーダーチャートRadar
ツリーマップTreemap
サンキー図Sankey
最適フローと内訳の流れ。売上→原価/粗利→費用→利益のように「どこで削られ、何が残るか」を幅で。
注意枝が多いと絡まって読めない。厳密な数値比較より「流れの把握」向き。
レンジ帯Range band
最適過去分布の中での今の位置。中央値+25〜75%帯を重ね、「割高/割安が歴史的にどの辺か」を可視化。
注意過去が将来を保証しない。分布が変質した局面(構造変化)では帯の意味が薄れる。
階層フロー図Layered flow
最適サプライ/バリューチェーンの上下関係。「誰が誰に渡すか」「お金がどこから流れるか」を段階で。
注意実際は多対多で複雑。単純化しすぎると誤解を生む。定量比較には向かない。
ウォーターフォールWaterfall
最適増減の積み上げで最終値までを段階分解。売上→原価→費用→利益の「利益ブリッジ」など、"どこで増えて・どこで減ったか"を1本ずつ。
注意項目が多いと横に長くなる。順序に意味が要る(並べ替えで印象が変わる)。増減の符号を明確に。
ヒストグラムHistogram
最適1つの指標が母集団でどう散らばるか。「PERや成長率が、全体の中で何社どのゾーンに固まっているか」を度数(本数)で。
注意区切り幅(ビン)の取り方で見え方が変わる。個別銘柄は識別できない(集計view)。
箱ひげ図Box plot
最適分布を中央値・四分位・外れ値で要約。複数グループ(セクター等)の"ばらつき"を並べて比べるのに強い。
注意初見では読み方に慣れが要る。データ点が少ないと四分位が不安定。
ドローダウンDrawdown
最適過去最高値からの下落率を時系列で(アンダーウォーター)。「最悪どれだけ沈んだか」=リスク・耐えるべき痛みの可視化。
注意あくまで過去の実績。回復済みでも途中の谷は深いことがある。上昇局面は常に0で平坦。