アップル(Apple)の売上内訳と稼ぎ方|iPhoneが54%・サービスは売上の25%で粗利の39%【2026年】
売上100円の使いみち
このシリーズ(稼ぎ方で読む米国株)は、大きな会社がどこで売上を上げ、どこにお金を使い、いくら残しているかを、決算の数字だけで説明します。第2回はアップルです。
| 項目 | 売上100円あたり | 金額(直近4四半期) |
|---|---|---|
| 売上 | 100円 | 4,668億ドル |
| 売上原価(部品・組み立て・サービスの運営費など) | 51円 | 2,395億ドル |
| 研究開発費 | 9.2円 | 430億ドル |
| 販売費・一般管理費など | 6.3円 | 294億ドル |
| 営業利益(本業のもうけ) | 33円 | 1,549億ドル |
| 税金・その他 | 5.6円 | 259億ドル |
| 純利益(最後に残るお金) | 28円 | 1,289億ドル |
ハードウェアを作って売る会社なので、原価は51円とエヌビディア(25円)の2倍です。一方で、販売や管理にかかる費用は6.3円と、売上の大きさに比べて小さく抑えられています。
売上100円の内訳と5年の推移は、kabu が SEC EDGAR の決算データから計算した値(2026年9月26日時点)。
売上の内訳:iPhone が54%
2026年度(2025年10月〜2026年6月の9か月)の製品別の売上です。
| 区分 | 売上(9か月) | 割合 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| iPhone | 1,965億ドル | 53.9% | +22% |
| サービス(App Store・iCloud・Apple Music・AppleCare・広告など) | 917億ドル | 25.2% | +14% |
| ウェアラブル・ホーム・アクセサリー | 273億ドル | 7.5% | +2% |
| Mac | 271億ドル | 7.4% | +9% |
| iPad | 217億ドル | 6.0% | +3% |
| 合計 | 3,644億ドル | 100% | +16% |
地域別では、米州41%・欧州26%・中華圏18%・その他アジア太平洋8%・日本7%でした。日本は売上全体の約7%を占める市場です。
製品とサービスで粗利率がまったく違う
アップルは決算書で、製品とサービスの原価を分けて開示しています。
| 売上(9か月) | 粗利 | 粗利率 | 粗利に占める割合 | |
|---|---|---|---|---|
| 製品(iPhone・Mac・iPad など) | 2,726億ドル | 1,088億ドル | 39.9% | 60.9% |
| サービス | 917億ドル | 700億ドル | 76.3% | 39.1% |
| 合計 | 3,644億ドル | 1,788億ドル | 49.1% | 100% |
サービスは売上の4分の1ですが、粗利では4割を稼いでいます。サービスはソフトウェアの配信や手数料が中心で、1台ずつ部品を仕入れる製品と比べて原価が小さいためです。
iPhone などの製品が多く使われるほど、その上でアプリや保存容量・音楽などのサービスが使われる、というつながりがあります。アップルは使われている端末の台数(インストールベース)が過去最高になったと説明しています。
2026年4〜6月期の粗利率50.1%には、関税の返金による約2ポイントの押し上げが含まれると会社は説明しています。
5年の推移:粗利率がじわじわ上昇
| 年度(決算期) | 売上 | 粗利率 | 研究開発費(100円あたり) | 最後に残る(100円あたり) |
|---|---|---|---|---|
| 2022年9月期 | 3,943億ドル | 43.3% | 6.7円 | 25円 |
| 2023年9月期 | 3,833億ドル | 44.2% | 7.8円 | 25円 |
| 2024年9月期 | 3,910億ドル | 46.2% | 8.0円 | 24円 |
| 2025年9月期 | 4,162億ドル | 46.9% | 8.3円 | 27円 |
| 直近4四半期(〜2026年6月) | 4,668億ドル | 48.7% | 9.2円 | 28円 |
売上は2022〜2024年度にほぼ横ばいでしたが、その間も粗利率は43%から46%へ上がっていました。粗利率の高いサービスの割合が増えてきたことが、決算の数字からも読み取れます。直近1年は iPhone の伸びで売上も増えています。
研究開発費は100円あたり6.7円から9.2円に増えています。2026年4〜6月期の研究開発費は117億ドルで、前年同期から32%増えました。
売上100円の内訳と5年の推移は、kabu が SEC EDGAR の決算データから計算した値(2026年9月26日時点)。
自社株買いと ROE
アップルは利益の多くを自社株買いと配当で株主に返しています。1株利益の計算に使う株数(希薄化後)は、2025年度の9か月平均で約150.5億株、2026年度の9か月平均で約147.5億株と、1年で約2%減りました。
株を買い戻すと自己資本(純資産)も減るため、自己資本に対する利益の割合である ROE は約149%と非常に高い値になります。これは「利益が特別に多い」ことよりも、自己資本が小さいことを表している面が大きい点に注意が必要です(自己資本比率は約28%)。
買い戻しと配当の違いは自社株買いと配当の違いで扱っています。
kabu のデータで見るいまの値札
2026年6月末時点で、PER は約32倍、PSR は約8.9倍です。直近2年の乖離度は +6pt で、株価と売上はおおむね同じペースで伸びています(株格 SPEL)。
次の決算の日程はアップルの決算プレビュー、売上100円の図は銘柄ページ、マイクロソフトとの比較はApple vs Microsoftで確かめられます。