アルファベット(Google)の稼ぎ方と売上内訳|検索が53%・クラウドは+82%で利益率36%に【2026年】
売上100円の使いみち
このシリーズ(稼ぎ方で読む米国株)は、大きな会社がどこで売上を上げ、どこにお金を使い、いくら残しているかを、決算の数字だけで説明します。第5回はアルファベットです。
| 項目 | 売上100円あたり | 金額(直近4四半期) |
|---|---|---|
| 売上 | 100円 | 4,459億ドル |
| 売上原価(データセンター・提携先への支払いなど) | 39円 | 1,744億ドル |
| 研究開発費 | 15円 | 689億ドル |
| 販売費・一般管理費など | 12円 | 549億ドル |
| 営業利益(本業のもうけ) | 33円 | 1,476億ドル |
| 純利益(営業外の利益を含む) | 55円 | 2,442億ドル |
原価の中には、Apple などに検索の窓口になってもらう対価(トラフィック獲得コスト=TAC)が含まれます。2026年4〜6月期の TAC は162億ドルでした。
純利益が本業より大きいのは、持っている株(非上場企業を含む)の評価益のためです。2026年4〜6月期だけで、営業外の利益は980億ドルでした。これは現金の収入ではなく、毎年続くものでもありません。
売上100円の内訳と5年の推移は、kabu が SEC EDGAR の決算データから計算した値(2026年9月26日時点)。
売上の内訳:検索広告が53%
| 区分 | 売上(2026年4〜6月期) | 割合 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| Google 検索など | 633億ドル | 52.8% | +17% |
| YouTube 広告 | 111億ドル | 9.2% | +13% |
| Google ネットワーク(他社サイトへの広告配信) | 73億ドル | 6.1% | −1% |
| サブスクリプション・プラットフォーム・端末(YouTube Premium・Google Play・Pixel など) | 129億ドル | 10.8% | +15% |
| Google Cloud | 248億ドル | 20.7% | +82% |
| その他(Waymo などの新規事業) | 4億ドル | 0.3% | +2% |
| 合計 | 1,198億ドル | 100% | +24% |
広告(検索・YouTube・ネットワーク)を合わせると68%です。いちばん速く伸びているのはクラウドで、1年でほぼ2倍になりました。会社は、企業向けの AI(Gemini など)と AI 向けのインフラの需要を理由に挙げています。
事業別の利益:クラウドの利益率が21%から36%へ
| 事業 | 営業利益(4〜6月期) | 営業利益率 | 1年前の営業利益率 |
|---|---|---|---|
| Google サービス(検索・YouTube・Android など) | 395億ドル | 41.8% | 40.1% |
| Google Cloud | 88億ドル | 35.6% | 20.7% |
| その他の事業(Waymo など) | −18億ドル | — | — |
| 全社の費用(共通の AI 研究など) | −58億ドル | — | — |
| 合計 | 408億ドル | 34.0% | 32.4% |
クラウドは、売上がほぼ倍になる中で利益率も大きく上がりました。検索などのサービスは利益率40%前後で安定しています。一方、全社で共通の AI 研究開発などの費用は58億ドルと、1年前の34億ドルから増えています。
設備投資と、約500億ドルの株式発行
| 年度 | 売上 | 営業CF | 設備投資 | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2022年 | 2,828億ドル | 915億ドル | 315億ドル | 600億ドル |
| 2023年 | 3,074億ドル | 1,017億ドル | 323億ドル | 695億ドル |
| 2024年 | 3,500億ドル | 1,253億ドル | 525億ドル | 728億ドル |
| 2025年 | 4,028億ドル | 1,647億ドル | 914億ドル | 733億ドル |
| 直近4四半期(〜2026年6月) | 4,459億ドル | 1,857億ドル | 1,324億ドル | 533億ドル |
設備投資は4年で約4倍になりました。2026年4〜6月期だけで449億ドルです。
資金の集め方も変わりました。2026年6月、アルファベットは普通株と強制転換優先株を発行して 約496億ドルを調達し、「AI インフラの拡大などの設備投資」を使いみちに挙げています。同じ四半期に社債でも203億ドルを調達し、自社株買いは行いませんでした(1年前の同じ期は132億ドル)。株数が増えると1株あたりの利益は薄まります(希薄化)。
売上100円の内訳と5年の推移は、kabu が SEC EDGAR の決算データから計算した値(2026年9月26日時点)。FCF は営業CF − 設備投資。
kabu のデータで見るいまの値札
2026年6月末時点で、PER は約18倍、PSR は約9.9倍です。PER は評価益で大きくなった純利益で計算しているため、本業だけで見たときより低く出ています。直近2年の乖離度は +24pt で、株価の伸びが売上の伸び(年率+17%)を上回る「株価先行」の状態です(株格 GPEL)。
次の決算はアルファベットの決算プレビュー、売上100円の図は銘柄ページ、比較はMicrosoft vs Alphabet・Alphabet vs Metaへ。