ホームガイド › Lam Research(LRCX)の技術的優位性 — 「積み上げて、掘る」装置でAIメモリの中心にいる会社
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Lam Research(LRCX)とは何の会社?エッチング・成膜装置の強みと弱み・リスク — NANDの積層・HBMのTSV・3年連続で市場を上回る成長とPER 75倍を解説

Lam Research(ティッカー: LRCX)は、半導体の製造工程のうち「削る(エッチング)」と「積む(成膜)」に特化した装置メーカーです。NAND フラッシュを何百層も積み上げる工程と、HBM の DRAM を貫通する穴(TSV)を掘る工程はどちらも Lam の得意分野で、AI メモリの需要増がそのまま装置需要になります。2026年度は 3 年連続で装置市場全体の成長を上回る見通しですが、株価はそれ以上に走っています。

会社概要 — Lam Researchは何をつくる会社か

Lam Research は1980年創業、米カリフォルニア州フリーモントの企業です。

  • エッチング装置 — 回路パターンに沿ってウェハーを削る。高アスペクト比(深くて細い穴)の加工で首位級。
  • 成膜装置 — 薄膜を積む(ALD・CVD 等)。NAND の積層や配線の形成に使う。
  • 洗浄・サービス — 納入装置の保守・改造(設置台数に比例して増える安定収益)。
顧客はメモリ(Samsung・SK hynix・Micron・Kioxia)とファウンドリ(TSMC 等)で、歴史的にメモリ比率が高いのが特徴です。2026年6月期第3四半期の売上は 58.4 億ドル(前年比 +24%)、営業利益率 35%、第4四半期は過去最高。会社は2026年が 3 年連続で装置市場(WFE)の成長を上回る年になると説明しています。最新は 銘柄ページ で。

エッチングと成膜とは — なぜ「積層」で需要が増えるか

半導体は平面に回路を描く時代から、縦に積む時代に入りました。

  • NAND フラッシュ — 記憶素子を 100 層、200 層と積み上げ、その全層を貫く深い穴をエッチングで一気に開けます。層が増えるほど穴は深く難しくなり、ウェハー 1 枚あたりの装置需要が増える。会社は 128 層から 500 層超への移行で、1 枚あたりの Lam の対象市場が 2 倍になると説明しています。
  • HBM — DRAM を 12〜16 段積み、上下を貫く TSV(シリコン貫通電極)を掘って接続します。この穴あけと埋め込みが Lam の得意工程で、HBM の段数が増えるほど工程が増えます(HBM3E と HBM4 の違い)。
  • 先端ロジック(GAA) — ナノシート構造を作るには、選択的に削る・積む工程が増え、ここでも Lam の装置が要ります。
「微細化」より「積層」で伸びる会社、と理解すると業績の読み方が変わります(半導体の製造工程)。

なぜ強いのか — moatの核心は「深く掘る技術」と「NANDの世代転換」

  • 高アスペクト比エッチングの首位級 — 何百層を貫く穴を、真っすぐ、均一に、速く開ける技術は蓄積が要り、競合(東京エレクトロン・Applied)との差別化要因です。
  • NAND の転換需要 — NAND メーカーは既存工場の装置を新世代に「転換」しており、その額は 400 億ドル規模と会社は説明。転換が終わると次は新規の生産能力が必要になり、需要が続く構図です。
  • メモリ寄りのポートフォリオ — HBM・DRAM の投資が優先される局面で、メモリ比率の高さが追い風になります(逆風になる局面もある)。
  • サービス収益 — 設置台数の増加とともに、保守・改造の収益が安定的に積み上がります。

弱点とリスク — メモリ市況・中国・倍率

  • メモリ市況への感応度 — 顧客がメモリ中心のため、DRAM・NAND の価格が崩れて設備投資が止まると、Lam の受注は装置 3 社の中で最も大きく振れます。2023 年の NAND 不況では大幅減収を経験しました(メモリ市況のサイクル)。
  • 中国向けの比率と規制 — 中国のメモリ・成熟ロジック向けが売上の 3〜4 割を占めた時期があり、米国の輸出規制の変更が直接効きます。
  • 倍率が最も上がった装置株 — PER は過去中央値の約 3 倍、PSR は約 3.4 倍。「NAND 転換と HBM の需要が数年続く」ことを前提にしています。
  • 顧客集中 — Samsung・SK hynix・Micron・TSMC の投資判断に依存。
  • 競合 — エッチングでは東京エレクトロン、成膜では Applied Materials と競合。

数字で見る — kabuの実データから

2026年9月時点の kabu データ(SEC EDGAR+株価から算出。最新は銘柄ページで確認)では、直近四半期の売上は前年比 +30%、粗利率約 52%、営業利益率 37%、純利益率 34%。PER(TTM)は約 75 倍で過去中央値(約 26 倍)の約 3 倍、PSR は約 23 倍(中央値約 7 倍)。株価の 2 年 CAGR(+40%)は売上の CAGR(+11%)を大きく上回り、乖離は同セクター内で高め。ROE が 65% と高いのは自社株買いで自己資本が薄いためでもあります。判定ページで最新値を確認してください。

競合比較 — 装置3社の中での位置

企業主な工程需要の源市況への感応度
Lam Research(LRCX)エッチング・成膜NAND 積層・HBM の TSV・GAA高い(メモリ寄り)
Applied Materials(AMAT)成膜・CMP・イオン注入ほかロジック・メモリ・パッケージング全般中(幅が広い)
KLA(KLAC)検査・計測歩留まり管理・先端パッケージング低め(検査は減らしにくい)
東京エレクトロン(日本・対象外)コータ・エッチング・成膜Lam の直接競合高い

3 社の数値比較は LRCX vs AMATAMAT vs KLAC をどうぞ。Lam は「最も伸び、最も振れる」装置株です。

よくある質問

Lam Research はどんな会社ですか?
半導体製造装置のうち、エッチング(削る)と成膜(積む)に特化した米国企業です。NAND の積層や HBM の TSV 加工で首位級で、2026年6月期は 3 年連続で装置市場の成長を上回る見通しです。
なぜ NAND の高層化で Lam の売上が増えるのですか?
NAND は記憶素子を何百層も積み、全層を貫く深い穴をエッチングで開けます。層が増えるほど穴は深く難しくなり、ウェハー 1 枚あたりに必要な装置が増えるためです。会社は 128 層から 500 層超への移行で対象市場が 2 倍になると説明しています。
Lam Research の最大のリスクは何ですか?
メモリ市況への感応度です。顧客がメモリメーカー中心のため、DRAM・NAND の価格が崩れて設備投資が止まると受注が大きく減ります。中国向けの輸出規制と、過去中央値の 3 倍に達した PER も期待の修正要因になり得ます。
Lam Research と Applied Materials の違いは何ですか?
Lam はエッチングと成膜に特化しメモリ比率が高く、Applied は成膜・研磨・イオン注入・検査など幅広い工程を持ちロジック・メモリの両方に強い会社です。Lam のほうが伸びも振れも大きい傾向があります。

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出典: ファンダは SEC EDGAR(10-K / 10-Q)、株価は Yahoo Finance。本記事は情報提供・教育目的であり、投資助言ではありません。データに誤りを含む場合があります。投資判断はご自身の責任で行ってください。 データの作り方 · 運営者情報