ホームガイド › Applied Materials(AMAT)の技術的優位性 — 「工程の幅」で勝つ製造装置最大手と、中国という重し
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Applied Materials(AMAT)とは何の会社?半導体製造装置最大手の強みと弱み・リスク — 成膜・GAA・先端パッケージング・中国規制($6〜7億の減収)を解説

Applied Materials(ティッカー: AMAT)は、半導体を作る装置の世界最大手です。EUV 露光装置の ASML(オランダ)が「回路を焼き付ける」1 工程で圧倒的なのに対し、Applied は成膜・エッチング・イオン注入・研磨・検査と、前工程の大半に装置を持つ「幅」の会社です。AI 需要で受注残は過去最高、一方で売上の 4 分の 1 を占める中国向けは米国の輸出規制で縮んでいます。両方を持つ会社の読み方を整理します(半導体製造装置株の見方)。

会社概要 — Applied Materialsは何をつくる会社か

Applied Materials は1967年創業、米カリフォルニア州サンタクララの企業で、半導体・ディスプレイの製造装置とサービスを提供します。

  • 半導体システム(売上の約 4 分の 3)— 成膜(CVD・PVD・ALD)、エッチング、イオン注入、CMP(研磨)、計測・検査など。ロジック(先端・成熟)と メモリ(DRAM・NAND)の両方に納入。
  • サービス(AGS) — 納入済み装置の保守・部品・改造。設置台数に比例して積み上がる安定収益。
  • ディスプレイ — 有機 EL 等のパネル製造装置(小さい)。
2026年10月期第3四半期の売上は 91.2 億ドル(前年比 +25%)、第4四半期は約 103 億ドルを見込みます。AI 向けの先端ロジック・HBM・先端パッケージングの需要で受注残は過去最高と会社は説明しています。最新は 銘柄ページ で。

製造装置の「幅」とは — 前工程の主要工程をかみ砕く

半導体は、ウェハーに膜を付け(成膜)、光で回路を写し(露光)、要らない部分を削り(エッチング)、不純物を打ち込み(イオン注入)、表面を平らにし(CMP)、検査する——を数百回繰り返して作ります(半導体の製造工程)。露光は ASML、エッチングは Lam Research、検査は KLA がそれぞれ強く、Applied は成膜と CMP・イオン注入で首位級のうえ、エッチング・検査にも装置を持ちます。工程が増えるほど売上機会が増えるため、微細化(2nm・3nm の違い)で工程数が増える流れは Applied に追い風です。

なぜ強いのか — moatの核心は「工程の幅」「設置台数」「材料の知見」

  • 工程の幅 — 複数の工程を組み合わせて提案でき、顧客の新プロセス立ち上げに深く関与できます。GAA(ゲート・オール・アラウンド)や裏面電源のような構造変化では、新しい成膜・エッチング・検査が同時に必要になり、幅の広さが効きます。
  • 設置台数とサービス — 世界の工場に納めた装置の保守・部品が、市況に関係なく積み上がる収益源です。
  • 材料工学の蓄積 — 新材料(コバルト・ルテニウム配線、高誘電率膜など)を扱う成膜技術は、装置と材料の両方の知見が要り、参入障壁になります。
  • 先端パッケージング — チップレットや HBM の積層で、ウェハーとパッケージの中間工程(TSV・ハイブリッドボンディング)に装置需要が生まれ、Applied はここでも主要供給者です。

弱点とリスク — 中国と、循環

  • 中国向けの縮小 — 中国は 2025 年度に売上の 28%(第4四半期は 25%)を占める最大の地域でした。米国の輸出規制の強化で、2026 年度は 6〜7 億ドルの減収要因と会社は説明しています。規制は政治で変わり、一時停止と再開を繰り返しており、四半期ごとに数字が振れる要因です。
  • 設備投資の循環 — 装置の需要は顧客の設備投資で決まり、メモリ市況や AI 投資の減速期には受注が急減します(シクリカル)。2023 年には減収を経験しました。
  • 顧客集中 — TSMC・Samsung・Intel・Micron・SK hynix など少数の大口顧客の投資判断で業績が動きます。
  • 倍率の上昇 — PER は過去中央値の 2 倍に達しており、「AI 投資が数年続く」ことを前提にしています。
  • 競合 — 各工程で Lam・東京エレクトロン・KLA・ASML と競合し、シェアは工程ごとに入れ替わります。

数字で見る — kabuの実データから

2026年9月時点の kabu データ(SEC EDGAR+株価から算出。最新は銘柄ページで確認)では、直近四半期の売上は前年比 +25%、粗利率約 50%、営業利益率 34%、純利益率 28%。PER(TTM)は約 44 倍で過去中央値(約 21 倍)の 2 倍強、PSR は約 13 倍(中央値約 5 倍)。株価の 2 年 CAGR(+27%)は売上の CAGR(+9%)を上回り、乖離は同セクター内でやや高め。装置 3 社(Applied・Lam・KLA)の中では倍率の上昇幅が最も小さいのが特徴で、中国比率の高さが割り引かれていると読めます。判定ページで最新値を確認してください。

競合比較 — 前工程装置の3社

企業主な工程強み2026年の論点
Applied Materials(AMAT)成膜・CMP・イオン注入+エッチング・検査工程の幅・設置台数中国規制の減収 vs AI の受注残
Lam Research(LRCX)エッチング・成膜NAND・HBM の積層工程NAND の世代転換(解説
KLA(KLAC)検査・計測歩留まり管理・最高の利益率先端パッケージングの検査(解説
ASML(オランダ・対象外)EUV 露光独占先端ノードの露光台数
東京エレクトロン(日本・対象外)コータ・エッチング・成膜日本勢の最大手中国比率が高い

3 社の数値比較は AMAT vs KLACLRCX vs AMAT をどうぞ。同じ「装置株」でも、Applied は幅、Lam は積層、KLA は検査という違いが、業績の波の出方を変えます。

よくある質問

Applied Materials はどんな会社ですか?
半導体製造装置の世界最大手で、成膜・エッチング・イオン注入・研磨・検査など前工程の大半に装置を持ちます。2026年10月期第3四半期の売上は 91.2 億ドル(+25%)で、AI 向けの受注残は過去最高と会社は説明しています。
Applied Materials と ASML の違いは何ですか?
ASML は EUV 露光という 1 工程で独占的な地位を持つのに対し、Applied Materials は成膜・エッチング・研磨・検査など多くの工程に装置を持つ「幅」の会社です。ASML はオランダ企業で kabu の対象外です。
中国の輸出規制は Applied Materials にどう影響しますか?
中国は売上の 25〜28% を占める最大の地域で、米国の輸出規制強化により 2026 年度は 6〜7 億ドルの減収要因と会社は説明しています。規制は政治で変わるため、四半期ごとに数字が振れる要因になっています。
Applied Materials の最大のリスクは何ですか?
装置株特有の設備投資の循環と、中国規制です。AI 投資やメモリ市況が減速すると受注が急減し、2023 年には減収を経験しました。PER が過去中央値の 2 倍に達している点も、期待の修正が起きたときの下落余地になります。

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出典: ファンダは SEC EDGAR(10-K / 10-Q)、株価は Yahoo Finance。本記事は情報提供・教育目的であり、投資助言ではありません。データに誤りを含む場合があります。投資判断はご自身の責任で行ってください。 データの作り方 · 運営者情報