ホームガイド › Rigetti Computing(RGTI)の技術的優位性 — 自社製造の超伝導量子ビットと、売上の100倍で評価される株価
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Rigetti Computing(RGTI)とは何の会社?超伝導量子コンピュータの強みと弱み・リスク — 売上$5M・現金$541M・PSR 400倍超とIonQとの違いを解説

Rigetti Computing(ティッカー: RGTI)は、Google や IBM と同じ超伝導方式の量子コンピュータを、自社工場で量子チップから作る珍しい上場企業です。四半期売上は 510 万ドルと小さく、営業赤字はその 5 倍以上。一方で時価総額は 60 億ドル超と、PSR は 400 倍を超え、kabu の対象銘柄の中で株価と売上の乖離が最も大きい銘柄です。技術の実力と、株価が織り込む期待を分けて整理します(IonQ の解説と対で読むと違いが分かります)。

会社概要 — Rigettiは何をつくる会社か

Rigetti は2013年に元 IBM の研究者が創業し、2022年に SPAC 上場した米カリフォルニア州バークレーの企業です。

  • 量子コンピュータの開発・提供 — 超伝導量子ビットのチップを自社工場「Fab-1」で製造し、システムとして組み上げる。クラウド(自社の QCS、AWS・Azure 経由)と、研究機関への装置販売(9 量子ビットの Novera、108 量子ビット機)で提供。
  • 政府・研究機関との契約 — 米 NSF の助成によるピッツバーグ・スーパーコンピューティング・センターへの Novera 納入、インド C-DAC 向けの 108 量子ビット機、HPE との協業など。
2026年第2四半期の売上は 510 万ドル、営業損失 2,810 万ドル、粗利率 43%。手元資金は 5.4 億ドルで無借金です。最新は 銘柄ページ で。

超伝導方式とは — IonQのイオントラップとの違い

超伝導方式は、極低温(絶対零度近く)に冷やした電気回路を量子ビットとして使います。動作が速く(ゲート操作は数十ナノ秒)、半導体の製造技術を流用しやすいのが強みで、Google・IBM が採用する主流方式です。弱点は、量子ビット同士が隣接するものとしかつながらず、エラー率が比較的高いこと。Rigetti の 108 量子ビット機 Cepheus-1 は、1 量子ビットゲートの精度 99.9%、2 量子ビットゲートの精度 99.1%(中央値)と会社は説明しています。エラー訂正を実用化するには 99.9% 超が目安とされ、まだ距離があります。IonQ のイオントラップ方式は精度と接続性で勝り、速度と拡張性で劣る、という関係です(量子コンピュータ株とは)。

なぜ注目されるのか — 強みと期待を分ける

  • 自社製造(垂直統合) — 量子チップを自社工場で作れる上場企業は少なく、設計から製造まで内製で改良サイクルを回せます。
  • 主流方式であること — Google・IBM と同じ超伝導方式のため、業界の進歩(材料・制御・エラー訂正)を取り込みやすい。
  • 無借金・現金 5.4 億ドル — 2025 年の株価急騰時に株式で資金を調達し、年間の営業赤字(1 億ドル強)の数年分を確保しています。
  • 政府案件の実績 — NSF・インド政府・HPE との案件は、小さいながら「実機を納入できる会社」であることを示します。
ただし、年間売上 2,000 万ドル規模に対して時価総額 60 億ドル超という評価は、技術の実績ではなく「量子コンピュータが実用化した世界」の先取りです。

弱点とリスク — 規模・精度・競合・希薄化

  • 売上が極端に小さく、赤字は売上の 5 倍超 — 四半期売上 510 万ドルに対し営業損失 2,810 万ドル。売上は装置販売の有無で四半期ごとに大きく振れます。
  • 精度でまだ実用の目安に届かない — 2 量子ビットゲート 99.1% は、エラー訂正の実用化に必要とされる水準に達していません。ロードマップの遅延は業界全体で珍しくありません。
  • Google・IBM との規模の差 — 同じ超伝導方式で、資金力・人材・量子ビット数のいずれも桁違いの相手と競っています。
  • 株式による資金調達の常態化 — 現金は増資で得たもので、赤字が続く限り希薄化は続きます。
  • kabu 対象銘柄で最大の乖離 — 株価が売上の伸びを最も大きく上回っており、「量子」のニュースで数十%動くテーマ株の典型です。

数字で見る — kabuの実データから

2026年9月時点の kabu データ(SEC EDGAR+株価から算出。最新は銘柄ページで確認)では、直近四半期の売上は前年比 +183%(ただし絶対額は 510 万ドル)、粗利率 43%、営業利益率 −500% 超PSR(TTM)は約 485 倍で、赤字のため PER は計算できません。株価と売上の乖離(同セクター内の標準化スコア)は kabu の対象約 195 銘柄で最大です。同じ量子企業でも、IonQ(PSR 約 82 倍)より売上規模に対する評価がさらに高い点は、比較の際の要点です。判定ページで最新値を確認してください。

競合比較 — IonQとの違いを中心に

項目Rigetti(RGTI)IonQ(IONQ)
方式超伝導(Google・IBM と同じ)イオントラップ(Quantinuum と同じ)
強み速度・製造技術の流用・自社工場精度・任意の量子ビット間接続
弱み精度・隣接接続のみ速度・拡張性
四半期売上約 500 万ドル約 8,000 万ドル
時価総額約 60 億ドル約 200 億ドル
PSR(TTM)約 485 倍約 82 倍
資金現金 5.4 億ドル・無借金株式での買収・調達が中心

数値比較は IONQ vs RGTI をどうぞ。D-Wave(QBTS) は量子アニーリングで別物、Google・IBM は同方式の最大の競合です(量子コンピュータ株の 2026 年最新動向)。

よくある質問

Rigetti Computing はどんな会社ですか?
超伝導方式の量子コンピュータを開発し、量子チップを自社工場で製造する米国企業です。2022年に SPAC 上場し、2026年第2四半期の売上は 510 万ドル、営業損失は 2,810 万ドル、現金は 5.4 億ドル(無借金)です。
Rigetti と IonQ の違いは何ですか?
方式が違います。Rigetti は超伝導(速いが精度と接続性で劣る)、IonQ はイオントラップ(精度が高いが遅く拡張しにくい)です。規模も IonQ が売上・時価総額とも数倍大きく、Rigetti は売上に対する評価倍率(PSR)がさらに高くなっています。
Rigetti の株価はなぜ高いのですか?
PSR は 400 倍超で、年間売上 2,000 万ドル規模の会社に 60 億ドル超の時価総額が付いています。これは技術の実績ではなく、量子コンピュータが実用化した場合の市場を先取りした評価で、量子関連のニュースで株価が数十%動くテーマ株です。
Rigetti は資金繰りに問題がありますか?
現在は現金 5.4 億ドル・無借金で、年間の営業赤字の数年分を確保しています。ただしこの現金は株式による調達で得たもので、赤字が続く限り増資による希薄化のリスクは残ります。

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出典: ファンダは SEC EDGAR(10-K / 10-Q)、株価は Yahoo Finance。本記事は情報提供・教育目的であり、投資助言ではありません。データに誤りを含む場合があります。投資判断はご自身の責任で行ってください。 データの作り方 · 運営者情報