Micron(MU)決算Divergence分析|株価上昇は業績か期待か(FY26 Q3)
決算を出した銘柄について「株価上昇の何%が業績(EPS)で、何%が期待(PER=マルチプル拡大)か」を、SEC EDGAR の実数から分解します。Micron(MU) のFY26 Q3を題材に。
1. 直近決算サマリー(FY26 Q3(四半期末 2026-05-28 / 10-Q提出 2026-06-25))
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 売上高 | $41,456M(QoQ +74% / YoY +346%) |
| 粗利率 / 営業利益率 | 84.6% / 80.4%(純利益率 68.1%) |
| EPS(GAAP) | $24.67(非GAAP $25.11、予想 $20.20 → +24%超え) |
| ガイダンス(Q4) | 売上 $50B±1B・粗利率~86%・非GAAP EPS $31±1 |
| 決算後の株価反応 | +約15%(時間外)。時価総額 $1T 超 |
2. CAGR比較(過去5年)
| 指標 | 5年前 | 直近 | CAGR |
|---|---|---|---|
| 売上(TTM) | $25,487M | $90,274M | +28.8%/年 |
| EPS(TTM) | $3.63 | $44.19 | +64.8%/年 |
| 株価 | $80.33 | $1,091.47 | +68.5%/年 |
3. 乖離の分解(業績 vs 期待)
目安: 株価CAGR ≈ EPS CAGR + PER変化CAGR。差分がマルチプル(期待)の寄与。株価 +68.5%/年 ≈ EPS +64.8%/年 + PER変化 +2.2%/年。検算: EPS比12.17 × PER比1.12 = 13.59 = 株価比13.59(厳密一致)。
| 倍率 | 5年前 | 直近 | 評価 |
|---|---|---|---|
| PER(TTM) | 22.1× | 24.7× | ほぼ横ばい |
| PSR(TTM) | 3.53× | 13.7× | 約3.9倍に拡大 |
| 純利益率 | 16.2% | 55.9% | マージン急拡大 |
4. 読み
この5年、MUの株価上昇(+68.5%/年)はほぼ全部がEPS(+64.8%/年)で説明でき、PERは22→25倍とほぼ動いていない。PSRは3.5→13.7倍へ急拡大したが、その正体は純利益率16%→56%のマージン改善=業績であり、純粋な期待先行ではない。今回のFY26 Q3(売上QoQ+74%、EPS予想+24%超え、Q4も加速ガイダンス)はこの「業績ドリブン・マルチプル横ばい」の構図を補強した。
最大の留保はメモリ/HBMの市況循環。利益率56%は明らかにピーク圏で、ピーク利益×低PERは景気循環株の典型。市場は次の谷で利益が縮む可能性を低PERに織り込んでおり、循環反転時には見かけの低PERが一気に高PERへ反転しうる点が本当のリスク。
出典・方法
SEC 8-K(FY26 Q3) / SEC EDGAR companyfacts / 報道: StockTitan・CNBC数値の一次情報はSEC EDGAR(10-Q/8-K、提出日つき)と kabu(SEC+Yahoo、四半期化・分割調整)。決算反応・コンセンサス・ガイダンスは報道。CAGRの始点/終点を明記し恒等式で検算済み。これは情報提供・教育目的であり投資助言ではありません。数値は2026年6月時点。→ Micron(MU) のファンダを kabu ビューアで見る
よくある質問
Micronの株価上昇は業績で説明できますか?
本文「3. 乖離の分解」の通り、株価CAGRをEPS CAGRとPER変化に分解しています。EPSで説明できる部分が「業績」、PER拡大が「期待(マルチプル)」の寄与です。割安・割高の断定ではありません。
この数値の出典は?
売上・利益・EPS・株数は SEC EDGAR(companyfacts / 10-Q・8-K、提出日つき)と kabu。決算反応・コンセンサス予想・ガイダンスは報道。CAGRは取得した実数から計算し、始点・終点を本文に明記しています。
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